Illustratorで、画像を配置してプリントアウトしたら、画像が荒くなってしまいました。
レイアウトソフトやドローソフトにEPS画像を割り付けた場合、プレビュー画像が表示されます。プラットフォームやアプリケーションによって、PICT、TIFF、JPEGなどが選べますが、いずれも低解像度(一般的には72ppi)です。PostScriptプリンタではEPS画像をラスタライズして出力するので問題ありませんが、一般のインクジェットなど非PostScriptプリンタでは画面に表示された画像データが出力されます。主な対策は5つ。
といっても解像度の設定は、DTPで通常使われるソフトではできないので、オリジナル画像の実寸を4倍くらいにします。Illustratorデータだと400%、Photoshopデータなら「画像をリサイズする」のチェックをはずして72ppiに。割り付けると、4倍のサイズになっていますから、25%に縮小すると、プレビュー解像度が実質4倍(72ppiの場合は288ppi)となり、インクジェットでもキレイに出ます。
IllustratorからPDFに書き出すか、いったんPostScriptファイル→DistillerなどでPDFファイルを作成します。PDFファイルはEPSファイルをラスタライズした後のデータなので、イマドキだとこれが手頃。
(DTP WORLD 2004.12月号 第2特集 6段階でマスターするDTP的PDF作成ステップアップガイドなどを参照)
古い手法ではPhotoshopでラスタライズするというのもありました。イマドキだと、InDesignがEPSファイルをラスタライズできるので、InDesignに割り付けてプリントアウトってのもいいかなと思います。
配置した画像は、「リンク」のチェックボックスをつけて配置した場合は、プレビューが表示される仕組みです(Illustrator 10以降は別)。よって、配置するときに、「リンク」のチェックボックスを外し、埋め込みしてしまうと、配置する時点でラスタライズされ、結果として綺麗に表示され、プリントアウトされることがあります。しかし、配置した画像に今後手が入らないことが条件です。
Illustrator 10以上では、「配置した画像をプレビューで表示」というオプションが環境設定にあるので、そのチェックを外すと、プレビューの代わりに、綺麗な画像が表示され、プリントアウトも綺麗になります。しかし、Illustratorが綺麗な画像を表示するために計算する処理に時間がかかるため、作業が遅くなることは否めません。