EPSファイルから印刷用途向きのPDFを作成するとき便利なPerlスクリプトです。印刷時に重要な仕上がりサイズや裁ち落とし等の製版サイズの情報を付加したPDFが作れます。
※EPSファイルをこのAddTrimBox?で処理するとPostScriptファイルが作成されるので、これを適切なジョブオプションが選択されたDistillerでPDFにしてください。(Distillerの監視フォルダにPostScriptファイルを作成することもできます)
EPSはもともとプリンタやドライバに依存しない (=余分なデータを含まない)PostScriptファイルですから、編集データ通りのPDF変換をしたい方におすすめです。
$dft = 3 / 0.352778;とすれば、全体のサイズから補正値分内側を仕上がりサイズと仮定して処理できます。
WindowsやMacOS9ではこちら?Perlを参考にしてPerlドロップレットが動く環境を準備してください。※OS Xではダウンロードするだけですぐ使用できます。
「-[数字]」というパターンの後にまた「数字」が続く場合はページ番号の指定になります。
例えば 名称未設定-[1]1.eps → 名称未設定-[001-001].eps となります。「-[数字]」から始まる「何ページ目」という意味になります。2つ同じ数字が入るのは単ページデータを示します。部分的にページを差し替えたいときに便利だと思っています。
応用として、InDesignからEPSを見開きで書き出す場合、ファイル名を「名称未設定-[1].eps」とし、ページ範囲を指定して書き出すと次のようになります。
これをAddTrimBoxStd?で処理した場合次のようになります。
TrueFlow?のジョブコンテナ運用に使えるかもしれません。#最初は、わかりにくいですが慣れれば便利かも。
Q. ■Acrobat■ ちゃんと仕上がり領域の情報が埋め込まれているか分からない。
A. Acrobat 6以降でしたら、環境設定のページ表示にある、
「アートサイズ、仕上がりサイズ、裁ち落としサイズを表示」にチェックしてください。
Acrobat 5の場合「PDFのトリミングサイズをバッチで変更」を参照してください。
Q. ■Acrobat■ CropBox?付きPDFの仕上がりサイズの外を見たい場合はどうするの?
A. Acrobat 5以降では、高度な編集からトリミングツールを選び「トリミング」サイズを広げると外側が見られます。
Q. ■Illustrator■ フィルタのトリムマークではダメなの?
A. 正確な仕上がりサイズを含めたPDFにしたい場合、EPSに含まれる%AI3_Cropmarksという仕上がりサイズの情報が必要なので、オブジェクトメニューのトンボ(CS2ではトリムエリア)を付けてください。
フィルタメニューのトリムマーク付きEPSから変換したい場合は$dftの設定を変更してみてください。トンボより外側にオブジェクトが無い(またはマスクされていれば)36ptを指定すれば、正確な仕上がり位置になるはずです。できるだけオブジェクトメニューのトンボ(CS2ではトリムエリア)を付きEPSでの運用をおすすめします。
Q. ■Illustrator9■ 特色版がCMYKに変換されてしまう。
A. 9では特色と透明効果は一緒に使えません。10で改善されています。
Q. ■InDesign2.0■ 特色版がCMYKに変換されてしまう。
A. 2.0のEPS書き出し機能の仕様です。InDesignCSで改善されています。
Q. ■Quark(等)■ Quarkから書き出したEPSだと仕上がりサイズに誤差が出る。
A. 仕様です。Quarkに限らず小数点以下のptサイズ情報をもたないEPSでは当然誤差が出ます。
当スクリプトは無償につき無保証ですので、実行につきましては自己責任でよろしくお願いします。
書き出すEPSには(InDesignを見習って)%%CropBox?(仕上がり位置情報)を付加してください。
(20060107) AddTrimBoxStd?
・都合によりAddTrimBoxStd?に名称変更&微妙に改良。
(20060127) AddTrimBox102
・ファイル名変更ルールをTF風に変更。
・変換後のPSファイル書き出しフォルダ指定が可能に。
(20060128) AddTrimBox103
・変数名を一部変更